毎年ありがたいことに、内定者向けや新社会人向けに研修のオファーを頂いています。
今日はそれらの研修で感じたことを書いておこうと思う。

ロジカルシンキングは世界共通のコミュニケーションOS

OS(オペレーティングシステム)という言葉があります。OSとはパソコンやスマートフォンを動かすための基本となるコンピュータープログラムのことで、身近にあるのは、windowsやMacOSなどが当てはまります。WordやExcelといったソフトウェアをグラフィカルに直感的に動かせるのは、このOSのおかげだったりします。

さて、人間社会においてはコミュニケーションのOSとして論理が用いられます。そして、ソフトウェアの位置付けに各言語や文法があり、インストールされているような感じです。よって英単語をいくら知っていても、英語文法をいくら知っていても、論理的に話せなければ、「こいつは何をいっているんだ」となります。OSとソフトウェアの関係のように、英語、日本語、中国語、フランス語もだいたいの言語は、論理によって相手に伝わりやすくなるのです。

「論理的に書くことができる」「論理的に話すことができる」の基礎となるロジカルシンキングというのは、世界共通のコミュニケーションOSといえるでしょう。

ロジカルシンキングを学ぶとっかかりは?

ググってね。という話なんですが、一応僕が参考にしていた書籍を3冊紹介します。

ロジカル・シンキング/照屋 華子


ロジカルシンキングといえばこの本と言われるほど王道の書籍です。だいたいのロジカルシンキング系の本が、この本から派生して書かれていると言っても過言では無いでしょう。
この書籍で、まず体系的にロジカルシンキングを学んでください。学生時代に勉強してきた人なら、「あたりまえでしょ」となるかもしれませんが、体系的に知っていることが重要です。

考える技術・書く技術/バーバラ ミント


わかりやすい文章を書くために、わかりやすい話し方をするために、論理的なコミュニケーションをするにはどうすればいいのかが体系立てて書かれています。
上記の『ロジカル・シンキング』の次に読む書籍としておすすめです。

ロジカル・プレゼンテーション/高田 貴久


実際にビジネスの現場でどのように活用するのかという点にフォーカスされた実践的な書籍。僕はじっくり読むというより、辞書的な使い方をしていました。
「提案する」という場面に出くわしたらぜひ読んでおきたい一冊です。

ロジカルシンキングは応用するといろいろな問題解決に使える

ロジカルシンキングを学ぶと、MECEやロジックツリーなどの手法を2次的に学ぶことになります。
これらの手法はコミュニケーションだけではなく、問題解決に使える手法に応用が可能です。

例えば、受験勉強で覚えたであろう化学式。
メンデレーエフは周期律表というロジックツリーを作り、空白になった発見されていない欄に新しい元素を予言しました。
後にそれらが発見され、さらに新たな枠組みに書き換えられては新しい元素が発見され、現在の周期表が完成されたと言われています。

これはロジカルシンキングをしっかり勉強してからでいいでしょう。

ロジカルシンキングですべてが解決できると思うな

ロジカルシンキングを学ぶと、一定数のロジカルシンキング信者が排出されます。
例えば、ロジカルかどうかで人の優劣を判断したり、論理的に帰結するアイデアかどうかでやる・やらないを決めてしまったり、末期になると相手がロジカルじゃないとコミュニケーションを拒否するなんて人も出てきます。

ロジカルシンキングは、人とのコミュニケーションの円滑にするためのものなのに、コミュニケーションをする・しないの判断に使うというのは、まったく本末転倒です。

ロジカルシンキングができない残念な上司・先輩にならないように今学ぼう

今(新社会人)だけではなく将来のためにも学んでおいたほうがいいです。
論理的に考えることだけに縛られている残念な上司がいることも事実ですが、論理的に考えることを意識しない上司になってしまうと、それ以上に残念な結果になることがあります。

周りを振り回す上司になってしまう

論理的にコミュニケーションができないと、周りへの意思疎通が荒くなったり、スピードの遅れに繋がります。
結果、自分の周りの人たちのスピードが自分より遅く感じたり、仕事の精度が低いと感じたりします。本当に仕事の精度が低かったり、スピードが遅い可能性もありますが、コミュニケーションの問題のほうが割合としては全然多いです。

本人は「スピードが遅い」「仕事の精度が低い」と感じているかもしれませんが、相手は「なんて周りを振り回す人なんだ」と思っていることもしばしばです。

教育することができない上司になってしまう

論理的に思考ができないと、自分の経験を体系化できません。
よく、営業成績はトップだけど部下の教育ができないという人がいます。やる気の問題もありますが、自分の経験を整理し、相手にわかりやすく伝えるためにはロジカルシンキングは必要不可欠でしょう。

ロジカルシンキングを身につけるには

後天的に身につけるのであればロジカルシンキングを学んで、意図的にコミュニケーションの数を増やしかありません。

私流のやり方ですが、まずは体系的にロジカルシンキングを学びましょう。これは書籍や機会があれば研修を受けるというのも手です。体系的に学んだら、あとは実践あるのみです。とは言っても、なかなか実践する場が少ないと思います。

そこで、脳内会話をしましょう。脳内で、相手を中学生くらいに想定して物事を論理的に説明します。
例えば、「今日は”自分が仕事をする意味”について説明しよう」みたいな感じです。
これを繰り返すことで、ある程度ロジカルシンキングを鍛えることができると思います。

最後に

ロジカルシンキングは大学の研究や論文を書いたりする際に学んだりするのですが、すべての人に当てはまるわけではないのでこの機会に学んでみてください。